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とやまcocolo会では

命をテーマにココロを大切にし

人と人とのつながりをつくりながら

Smile!の輪をマイペースで広げています。

 

Smile!から広がる明るい人生

生きているってすばらしい!

とやまcocolo会

設立/2009年9月

 

こころ、命の大切さを伝えます。 人の心と心をつなげ支え合います。

あたたかな社会づくりのために、Smile!の輪を広げます。

 

 

はじめの気持ちを忘れずに!

 

私たちの活動の始まりから3年間の経緯は以下のとおりです。

私たちは、こんな気持ちで活動を始めてきました。

その後、いろんな取り組みも行ってきましたが、私たちの初心を

ここに記しておきたいと思います。

こうした私たちの気持ちに共感できる方とは、分野を超えて、たくさんの

つながりができています。

ぜひ、お声かけください!

 

■事業の実施の経緯■

 うつ病は自殺の最大の原因といわれているが、NPO 法人エッセンスクラブ(理事長 赤穂依鈴子=とやまcocolo 会代表:注…いずれも当時)が、これまで行ってきたピア・カウンセリングや、とやまcocolo 会の構成メンバーによるミーティング等から、うつ病に至る遠因には、(1)育児による親の心理的ストレスが、親本人や子に与える影響や、(2)子育てにおける親の過干渉が、子の社会適応能力を欠如させていることなど、親子関係が影響しているところが大きく、特に子どもについては、大人になっても、自立(自律)できず、他者への共感もできないなどの深刻な影響を与えていることが分かってきた。

 これらは、これまでは家庭や地域における人のつながりの中で、人の成長が促され、解決されてきたことなのかもしれないが、核家族化が進み、地域における人的ネットワークが崩壊している現在においては、仮に、子の成長期に物的支援を受けられても、うつに至るような深い悩みを支え合い、心理的なケアを受けられる機関も少ないことから、地域社会全体でこれらを支える仕組みが求められている。

 このことから、上記(1)(2)の親子関係に視点を置き、早期の段階でうつ病を防ぎ、自殺につながるプロセスを断ち切ることが自殺予防の手法として効果的であると考えた。事業のアプローチの方法としては、これまでのNPO 法人エッセンスクラブでの自助活動の成果を取り入れ、高い共感性と強い自立(自律)心を兼ね備えた人材の育成を中心とし、以下の事業を実施することとした。

 

I. 人材養成事業(自殺予防のためのゲートキーパーとなりうるボランティア人材の養成)

 (1)「こころのサポーター養成講座」(全4回) (2)「ピア・カウンセラー養成講座」(全4回)

Ⅱ.養成人材の実践研修(養成したボランティア人材の実践の場の提供)

 左のパンフレットは講座開催時のものです。左のPDFファイルをご覧いただくためには、Adobe Readerプラグイン(無料)が必要です。最新版の Adobe Readerはアドビシステムズ社よりダウンロードが可能です。

 (1)「親育て教室&お茶会」(全1回) (2)「こころに効く、聴き方講座」(全1回)

Ⅲ.親をターゲットにした座談会(親子関係に着目し、親子ともに心を育てるコーチング)

  「親育て教室&お茶会」(全1回:再掲)

Ⅳ.地域での出前講座(人と人が支え合う地域社会づくりへのアプローチ)

  「こころの教育出前講座」(全2 回:申込に基づいて開催)

Ⅴ.これらの人材養成や普及啓発を実施するためのワーキングチームの開催

 

 

■事業実施にあたって留意した点や期待した効果■

 うつ病の発症、または、それが深刻化し自殺につながるような危機的な段階であれば、精神 保健福祉行政や医療機関等により専門的な介入が行われるべきであると考えられるが、それら に至る前の予防的な段階においては行政や医療機関などは逆に敷居が高いと受け取られる傾向 にある。このことが予防的な介入の機会を失い、自殺につながるプロセス、ひいては最悪の事 態に陥ることに結び付いてしまう。

そこで、事業実施に当たっては、 (1) 幅広く、多面的なアプローチ (2) 誰もが参加しやすいアプローチ (3) その場限りで終わらず、継続的な活動につながるアプローチの3点に留意した。

 まず、(1)としては、多分野・多岐にわたり県民に身近な相談や支援を行っている民間団体(子 育てや教育支援関係団体を含む)を構成員とする「とやまcocolo 会」が主体となること。 (2)として、「自殺」や「うつ病」といったネガティブ・ワードは極力使わず、誰もが注目し、参加しやすい「親子のこと」や「心の支援」といった観点からアプローチすること。 (3)として、こうした取組みに理解のある方を自殺予防のゲートキーパーとしての役割を担っ てもらうべく、研修などの人材養成を行い、また、こうした人材が実際に活動に参加していけ るように、実践研修や、具体的な活動事例の紹介を行うこと。

 こうした点に留意して事業を展開することにより、自殺やうつが県民一人ひとりの身近な問題で、誰もが関係することという意識をもち、命の大切さを再認識するきっかけとなり、広く自殺予防の活動の裾野を広げる効果が期待できる。また、当該事業の対象者の理解力の向上により、自らが「うつ病」や「自殺」に至ることを回避する能力を身につけることができるという、直接的な抑止効果もあると考えられる。

 さらに、人材育成を行うことを通じて、人から人へ、きめ細やかで、厚みのある支え合いの輪を広げるとともに、長期的・継続的な取組みの土台をつくるという、これまでの行政の施策では手の行き届かなかった分野への取組みを展開し、将来的に、うつ病患者や自殺者の減少に寄与することが期待できる。

 

 

■事業実施スケジュール■

2010 年度実施事業

<平成22年>

 6月10日富山県事業「平成22年度県民公募型自殺対策推進強化事業」へ応募

 6月25日同事業の委託事業として採用決定

 7月1日「つながろう、こころとcocolo のプロジェクト」として事業がスタート

 7月16日第1回ワーキングチーム

 9月28日第2回ワーキングチーム

 10月3日こころのサポーター養成講座(第1回)

 10月9日こころのサポーター養成講座(第2回)

 10月16日こころのサポーター養成講座(第3回)

 10月23日こころのサポーター養成講座(第4回)

 11月17日親育て教室&お茶会

 11月25日こころの教育出前講座(第1回)

 12月3日第3回ワーキングチーム

 12月11日こころに効く、聴き方講座

<平成23年>

 1月8日ピア・カウンセラー養成講座(第1回)

 1月15日ピア・カウンセラー養成講座(第2回)

 1月22日ピア・カウンセラー養成講座(第3回)

 1月29日ピア・カウンセラー養成講座(第4回)

 2月4日第4回ワーキングチーム

 

 

■事業の成果■

(1) 人材の養成

・自殺予防のゲートキーパーとなりうる「こころのサポーター」の養成 修了 44名

・ピア(仲間)として寄り添うことのできる「ピア・カウンセラー」の育成 修了39名

(2) 普及啓発

・親育て教室への一般参加 16名

・出前講座の参加人数 65名

(3) 感想や反省点

・一人ひとりが自律性を持つこと、生きがいを持つことが、自殺対策につながる。

・一人が意識を変えれば、それが家庭に反映され、地域・社会にも普及される。

・家庭に反映されることで、健全な子育てにもつながる。

・これらが、心の健康につながり、自身のうつ病対策にもなる。

・新聞等のパブリシティで取り上げられることにより、当会の自殺対策事業への取組みに対する反響が大きかった。

・インターネットを通じての問い合わせなども数多くあった。

・受講生の方の次につながるような活動場所が必要

・相談員などスタッフ側のケアも必要

・こころのサポーター、ピア・カウンセラーのような人材をもっと増やしていく必要がある。

・講座ごとに担当者がおけるくらいの人員体制が必要

・サポーターなど養成してきた人材をスタッフとして募集していく仕組みがあるべき

・本会や他の団体のスタッフとして活動できる受け皿の提示や、新たな団体の立ち上がり支援へのつながりなども併せて実施していくべき

・養成した人材が、将来的には、自殺対策の相談会の相談員や、県の窓口などで活動できるようなつながりができればよい。そのためには、その相談員をフォローするスーパーバイザー的な人が必要

・この人材養成事業から、とやまcocolo 会のスタッフ、エッセンスクラブのスタッフ、その他自殺対策団体のスタッフがうまれ、または、自分たちで新たな自殺対策事業を実施するような成果につながるよう、様々な情報を提供することも有用

・そのためには、行政との緊密な連携のもとでの活動の推進が不可欠。

(4)今後の課題や方向性など

・資金面や事業を継続していくための組織づくり

・官民の協働・連携体制

・このような身近な場所、地域で活動できる人材の養成が、地域での自殺対策、県全体での自殺対策の底上げにつながっていくのであり、継続的に実施していくことが重要

・単に育成するのではなく、自殺対策の必要性を感じている人材を発掘してから育成する、つまり、自殺対策に関心の高い人への周知も必要

・事業内容を、自殺対策により効果的な、一人ひとりの自律性を高める講座(こころのサポーター養成講座、ピア・カウンセラー養成講座)に絞っていくのもよいのではないか。

・本年度養成したこころのサポーター等を、実施主体のスタッフとして活動してもらうことで、事業の深まりが出るし、具体的な活動を立ち上げにつなげていく必要がある。

・そのためには活動の場の提供や、活動を立ち上げるための行政などでの支援が不可欠

・ピア・カウンセラー養成講座を修了した人が、県の相談会や窓口で相談員として従事できるくらいまでにつなげられる人材養成が理想

・カウンセラーや従事者のスキルアップのための定期的な研修会が必要

・実施主体の組織としての体制を充実させる必要

・将来的には、行政支援に頼らない運営基盤の強化が必要

 

 

■事業の概要■

 昨年に実施した成果と課題から、養成講座を「こころのサポーター養成講座」と「ピア・カ ウンセラー養成講座」の2つに絞り込んで実施するものとする。
 自殺を考える前の段階で、地域で支え合い、コミュニケーションし、相談できる体制を整えることが、自殺を予防することに繋がるため、地域の身近なゲートキーパーとして、さまざまな人の心に寄り添うことができる「こころのサポーター」を養成する。また、このサポーター の中から、さらに専門的な相談を受けることができる「ピア(仲間)・カウンセラー」として養成する。こうしたボランティアを、地域の中に数多く浸透させることで、相談しやすい環境を作り、自殺対策、自殺防止を図る。

 

 

■事業の内容■

○人材養成・育成事業

・「こころのサポーター養成講座」の実施、運営

・「ピア・カウンセラー養成講座(初級)(中級)(上級)」、「認定試験」の実施、運営

○養成講座の対象者
  人の役に立ちたい、大切な命を守りたい、自殺者を減らしたいと思っている、県民のすべてを対象とする。

○実施方法

・平成22年度富山県自殺対策県民運動推進強化事業として実施した「つながろう、こころとcocolo のプロジェクト」での「こころのサポーター養成講座」、「ピア・カウンセラー養成講座・初級」に加えて、中級、上級の講座を開催(県民が参加しやすいように、土曜日コース、平日 火曜日コースを設定)

・自殺対策に関する基礎知識の講義や、自らが身近な地域でできることを考えるグループワーク、さらには、うつ病の経験など自身の経験を活かしたピア・カウンセリングの講義、グループワークなどを実施

 

 

■事業の実績■

○各期別実施講座別内訳(2010年度~2011年度)
  <第1期生>

 こころのサポーター
養成講座ピア・カウンセラー
養成講座計

初級中級上級

講座回数4回4回4回3回15回

受講者数50人41人34人31人延156人

修了者数44人39人30人30人延143人


  <第2期生>

 こころのサポーター
養成講座ピア・カウンセラー
養成講座計

初級中級上級

講座回数4回4回4回3回15回

受講者数44人33人33人31人延141人

修了者数40人30人32人29人延131人


  <第3期生>

 こころのサポーター
養成講座ピア・カウンセラー
養成講座計

初級中級上級

講座回数4回2012年度に実施4回

受講者数44人延44人

修了者数38人延38人

 

 

■事業の効果■

 事業の直接的な効果としては、養成講座修了者が、身近な地域などで敷居の低い相談しやすい環境を作り、悩みを抱える人が自殺を考える前の段階で相談に応じることにより、自殺の予防効果が期待できる。また、公的機関では手の行き届かない早期の段階における自殺の予防効果も期待できる。必要に応じて、関係機関を紹介し、専門的な相談や医療などにつなげることで、地域全体で、相談者の心を包み込める連携体制づくりにも効果があると期待できるといったことがある。 また、継続事業として実施することで、これまでまったく接点のなかった100名を超える参加者と出会うことになったが、様々に異なる経験を持った参加者が、心の問題という接点でつながる場を提供することができた。このことから、受講生同士が電話番号やメールアドレスを交換し合い、連絡を取り、講座の課外で情報交換を行ったり、活動を行き来する場が発生した。 こうした中、講座修了生から新しい団体を立ち上げ、自殺対策や心の問題の相談や心温まる居場所の提供を行う活動を展開し始めた。9 月にはピア・カウンセリングを団体名とする「日本ピア・カウンセラー協会」が設立し、このプロジェクトは予想以上の展開となったところである。2012年度以降は、引き続き、継続事業を行うとともに、新たな課題にも対応していきたい。

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